「核なき世界へ」の道はなぜ足踏みしているのか...
2026.05.25
2026年4月27日から5月22日まで、ニューヨークの国連本部でNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議が開催されました。
ニュースで名前は聞いたけれど、中身が難しくてよく分からない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の会議、最終的な合意文書をまとめることができず、「決裂」という残念な結果に終わってしまいました。しかも、これで3回連続の決裂です。
私たちに地域社会に住む住民にとっても、平和の基盤が揺らぐことは決して他人事ではありません。この会議がなぜ決裂してしまったのか私なりに考察してみたいと思います。
そもそも「NPT(核兵器不拡散条約)」ってなに?
NPTを1970年に発効された条約です。
この条約を一言でいうと、「これ以上、核兵器を持つ国を増やさない(不拡散)」、そして「すでに持っている国は、ちゃんと話し合って減らしていこう(軍縮)」という世界的な約束事といえます。
当時の核保有国はアメリカ、ロシア(旧ソ連)、中国、イギリス、フランスの5カ国のみ。
現在は191カ国が条約に加盟しています。
あれ、インド、パキスタン、イスラエルも核兵器持ってなかった?
と思われる方もいるかもしれませんが、これらの国はNPTに加盟していません。
※ちなみに北朝鮮は加盟しているものの一方的に脱退を宣言している状態です。
いろいろと問題を抱えるNPTですが、それでも核不拡散を推進していくにはNPTに代わるものはありません。
ですから5年に1度の再検討会議で各国が不拡散をどう進めるか意見を一致させることが期待されてきました。
各国の思惑
今回の決裂の背景には、「核を持っている国」と「持っていない国」の間の深い溝、そして「持っている国同士の対立」があったといわれています。
例えばアメリカ。イランの核兵器保有を許さないとの文言の明記を主張して譲らない態度だったようです。
また、ロシアの脅威に直接対峙しているイギリスとフランスも核共有・核兵器拡大を抑止することについて消極的。
さらに中国が急速に核弾頭の数を増やしているとも。
つまり保有国側は「安全保障の環境が良くならないと減らせない」となんだかんだ言い訳(条件付け)をして自国の軍縮をする姿勢をみせませんでした。
これでは、核を持たない国々からすれば、「核保有国は本当に減らす努力をしているの?」と映りますよね。
ですから「核を持っている国」は消極的ですし、「持っていない国」は持っている国に対して不審ばかり募ります。
結果、深い溝が生じてしまい成果文書採択につながりませんでした。
核不拡散教育を!
しかし、私たちは悲観ばかりしてはいられません。
次どのような手を打つかを一市民としても考えるべきです。
ここで注目したいのは、NPT再検討会議のなかで成果文書とは別に、日本政府として主導してきた、軍縮・不拡散教育に関する共同声明を、過去最高となる116カ国・地域の賛同を得ることができたことです。
同声明では、軍縮・不拡散教育が核兵器のない世界の実現に向けた有益かつ効果的な手段であって、将来の軍縮・不拡散体制を担っていくのが若者であるということを強調しています。
つまり若者に対しての教育の推進こそがこれから取り組むべき需要事項ということです。
このような平和教育の推進ということであれば、まさに私たち地方自治体の出番です。
今後、私なりに松戸市が平和意識の醸成をどのようにしていくのかその手立てを具申していきたいと思います。
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