公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

国旗損壊罪について考えてみました

2026.03.20

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日本の国旗を損壊したことを罪とする議論がなされているようです。
この議論はどうも外国の国旗を損壊すると罪に問われるけれど、日本の国旗を損壊しても罪に問われないのがおかしいと考える方が一定程度いるからだと思われます。

では、外国の国旗を損壊することについて規定されている刑法92条をみてみたいと思います。

刑法92条

外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない。

法律を制定するときには必ず、何を保護することを目的とするのかという保護法益というものがあります。
刑法92条の保護法益は外国との国交を円滑にすることあると考えられます。

では日本の国旗を損壊することを罰することで守られる保護法益はなんでしょうか?
「愛国心」?なのでしょうか。

また2項では、外国政府からの請求を公訴の要件としていることから親告罪という位置づけです。
日本の国旗を損壊した場合、公訴の要件は「日本国政府」が請求することを要件とする親告罪とするのかどうか。


①要件にした場合(親告罪) 

「日本国政府」が国民に「愛国心」がないため公訴するカタチになります。

②要件にしない場合(非親告罪)

「日本国政府」が請求しなくても公訴可能。
すると、殺人とか窃盗とかと同じ位置づけになります。
かつて戦前に「皇族に対する不敬」という罪がありました。
皇族の批判をすると罪に問われるものですが、このときの要件として「皇族」からの請求は必要としなかったそうです。

このように保護法益と起訴までの要件が、非常にわかりづらいです。

ちなみに刑法261条の器物損壊罪は次の通りです。

刑法261条

他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する

刑法92条よりも刑罰も重いものになっておりますし、この条文で十分に罪に問えるものと考えます。

ということは、自分で日本国旗を買う・もしくは作成して、それをあえて毀損した場合が今回の議論の対象なのかもしれません。
いずれにしても慎重な議論をお願いしたいと思います。