公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

はじめての裁判所

2025.03.14

憲法82条 「裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ」

日本の裁判は原則、秘密で行うことはできず公開することになっています。

人権を蹂躙するような裁判であってはいけないためです。

そのことから一般人も裁判の傍聴が認められています。

全日制の法学部生であれば、授業の一環で裁判の傍聴を行うことが多いようです。

私は通信制だったので、担当の教員からは「行く機会があれば傍聴してね」と言われたまま、タイミングが見つからず行けないままでした。

それでも卒業までにせめて1度はと思っていたところ、予定の変更があり急きょ時間が!

そこで思い切って霞ヶ関の東京地方裁判所へ行ってきました。

裁判所はとても広く、法廷となる部屋は想像を遙かに超える数がありました。
それぞれの法廷で複数の裁判が同時に進行されるようです。

いくつか傍聴しましたが、
刑事事件は少し考えさせられる内容だったのでご紹介します。

【刑事事件】

罪状:窃盗

被告人:鈴木さん(仮名)30代男性

令和6年12月、専門店から転売を目的にパソコンなど数点窃盗。
逮捕されるのは今回が初めて。
余罪を調べたところ令和5年から常習的に生活品から高額品まで窃盗をくり返していた。
パチンコなどギャンブルに浪費する。
令和6年6月に前職を退職後、令和6年9月に事業を立ち上げるも収入はゼロ
大学生時代に母親が借金を肩代わりした経緯がある
妻子あり。

これが被告人の背景です。

検察が罪状を述べたあと、

弁護人からは、被告人をギャンブル依存から更生するための施設、NPO法人江ノ島ジャンヌさん(仮称)を証人として呼びました。

証人からは2年間の自立支援プログラムの説明がなされました。

被告人の鈴木さんも証言台に立ち、弁護人、検察、それぞれに対して発言をします。

弁護人「江ノ島ジャンヌに行きたいのはなぜですか?」

被告人「金銭管理がわからない。人生をやり直したいからです」

・・・

検察「どの程度のペースで窃盗しましたか?」

被告人「生活用品は週3回程度、転売目的の高額品は週1回程度…」

検察「江ノ島ジャンヌのことはどこで知りましたか?」

被告人「弁護士から聞きました」

・・・

裁判官「裁判所からも聞かせてください。江ノ島ジャンヌに行くことを希望していますが、そこに何を求めているのですか?」

被告人「…人生をやり直したいです。金銭管理ができるようになりたい…」

裁判官「令和6年6月に前職をやめた後、なぜ再就職しなかったのですか?」

被告人「…見通しが甘かったからです…」

裁判官「借金はあるのですか?」

被告人「…私自身は200万、妻は400万、妻には浪費ぐせがあります…」

・・・

1時間15分の裁判でのやりとりでした。

検察は「懲役1年」を求刑

弁護人は「執行猶予」を求めました。

判決は後日のようです。

どうやら被告人はギャンブル依存症で犯罪に手を染めたようです。

検察としては懲役によって本人の更生を、
弁護人としては依存症への支援施設で2年間生活することで本人の更生をという構図です。

私にもギャンブル依存症の父がいたのでよくわかりますが、更生って相当大変です。

お金欲しさから犯罪に手を染めるのも決して希な話しではありません。

私としては、ギャンブル依存症になる人を生まないような環境を整えることが必要であると傍聴を通じて感じました。

裁判所にて初めての傍聴でしたが、色々と考えさせられるものでした。

何かの折りにまた行きたいと思います。