松戸市ふるさと納税で魅力を発信
2025.03.06
令和6年9月議会で、松戸市のふるさと納税の課題について取り上げました。
そもそもふるさと納税制度は、生まれ育ったふるさとに貢献できる制度、自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度として2008年に創設。
2015年にワンストップ特例制度が導入されたのを契機に、年々全国的に増加しています。
総務省の発表によると、令和4年度の実績は件数約5,184万件、納税額約9,654億円と最高件数、最高額を更新しました。
その一方で、松戸市へのふるさと納税の寄附額は、令和4年約1億5,420万円に対し、寄附金控除額は、令和4年約14億8,658万円。
つまり13億を超える金額が他自治体に流れているのです。
この金額のバランスが課題であることを本会議で指摘しました。
一体なぜ、このようなことになるのでしょうか。
その要因の一つに、ふるさと納税の利用者の多くが、ネットショップのようにして制度を利用していることではないかと考えられます。
利用者はまずふるさと納税を運営するサイト画面を開き、返礼品の人気ランキングやお勧めの返礼品、またカテゴリー別で検索し、ネット上だけで決定する方が大勢います。
松戸市も返礼品の開拓や、オンラインワンストップ申請を導入して寄附者の利便性の向上を図るなど、寄附額の増額に向けて努力はしています。
ただ今のシステムだけで対抗したのでは、どうしても限界があることはこれまでの数字のとおりです。
そこで、実際に松戸に来ていただいた方に、実物を確認しながら現地で決済を行う現地決済型のふるさと納税制度を導入を市に提案しました。
この制度を実施する自治体は増えています。
例えば、茨城県鉾田市では、現地決済型のふるさと納税を運営する事業者と提携し、賛同するメロン農家が生産するメロンを返礼品にしています。
農園に足を運び、実際においしそうなメロンを手に取り、この農家を守る茨城県鉾田市を応援したいと心が動かされます。
そのときスマホを手に取り、現地決済型のふるさと納税を運営するインターネットサイトを通じて、その場で茨城県鉾田市に3万3,500円のふるさと納税を行うことができます。
すると、決済を確認した農園から、返礼品としてその農園のみで使える商品券1万円分が納税者となった来園者に渡されます。
来園者は、1万円分のメロンをその場で受け取ることができるというシステムです。
このような現地決済型のふるさと納税の取組は、全国でも導入する自治体が急増しています。
松戸市でも取り入れることができれば、既に松戸の魅力を知っている元住民や近郊住民によるふるさと納税を行っていただく幅が広がる可能性があります。
私は、これまでも松戸市以外の首都圏住民が、本市の梨園に来園する姿をよく目にしてきました。
現地決済型のふるさと納税制度があれば、そこに足を運ぶ方が、農家を大事にする松戸市を応援したいと思っていただけるのではないか。
また、都市部だからと、分が悪いと諦めるのではなく、都市部にあるからこそ、その地の利を生かし、寄附額を増やすことができるのではないかと考えました。
もっとも、協力していただく農家などの理解も必要なので市もすぐには実施することはできません。
市としては、まずはニーズについて調査するとの回答に留まりました。
ただ、この議会質問をしてもっとも大きかったことは
「寄附額に対する寄附控除額の差額について、市は課題であると認識している」
との回答を引き出すことができたことです。
というのもまずは課題と認識しなければ先に進むことはできないからです。
その結果、令和7年3月議会における市長の施政方針で、次のように示されました。
「本市の魅力を発信する『ふるさと納税』については、寄付額が令和4年度をピークに減少傾向にあり、市税の流出も拡大していることから、引き続き返礼品の開拓を図るとともに、「企業版ふるさと納税」と併せて強化し、本市の魅力を効果的に伝えてまいります」
施政方針にのせたということは市が本腰をいれるということです。
どうやら令和6年9月の一般質問が結果的に、市に対して一石を投じることになったようです。
これから松戸市は、ふるさと納税制度を最大限活用して、魅力を発信していくことになりました。
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