国会論戦2025①
2025.01.31
国会論戦が始まりました。
衆議院代表質問では公明党から斉藤鉄夫代表が登壇しました。
質問の趣旨は次の通りです。
持続的な経済成長
家計の所得向上が不可欠
所得税がかかり始める「103万円の壁」については、昨年末、与党として123万円に引き上げる案を示しました。これは食品など生活必需品を多く含む基礎的支出項目の物価が20%程度上昇していることを根拠としています。その上で、物価上昇が今後も続いていく中で持続的な経済成長を実現するためには、家計所得の持続的な向上が不可欠です。
こうした観点から、就業調整を招いている「年収の壁」は取り除くべきであり、所得税の課税最低限についても、さらなる引き上げへ議論を続けていきたいと考えます。その議論の大前提は、引き上げの根拠と財源が明確であることです。
就業調整という意味では、本当の壁は「社会保険の壁」です。厚生労働省の実態調査によると、配偶者がいる女性で就業調整を行っている人の57・3%が「130万円の壁」を理由に挙げており、「103万円の壁」を意識していると回答した人の割合を上回っています。
今後、最低賃金の上昇や、被用者保険の適用拡大に伴って、新たに被用者保険の対象になる人が発生することも踏まえ、「年収の壁・支援強化パッケージ」のさらなる周知と利用促進を行うとともに、誰もが壁を意識せずに働くことが可能となる制度設計を行うべきです。仕事と家庭の両立支援など、働きたい人が持てる力を十分に発揮して働くことができる環境整備も喫緊の課題です。
中小企業の賃上げめざせ
約3300万人が働く中小企業において、持続的な賃上げが定着できるかどうかが、経済の好循環を実現するカギであり、その原資を確保するためのあらゆる支援が求められています。
公明党が発表した「中小企業等の賃上げ応援トータルプラン」で、「労務費の適切な価格転嫁のための指針の作成、公表・徹底」を提案したのを受けて、公正取引委員会が重点的なフォローアップ調査を行っています。昨年の調査では、全体として前年より労務費などの価格転嫁率は上がりました。
ところが、道路貨物運送業や映像・音声・文字情報制作業、ビルメンテナンス業・警備業、放送業といった取引価格が上がっていない業種の回答を見ると、同じ業種間の取引で「価格転嫁ができていない」という回答が多くなっています。
つまり、これらのサプライチェーンには多重委託構造が存在し、かつ価格転嫁が円滑に進んでいないことが明らかです。こうした課題を解決し、中小企業の「構造的な価格転嫁」を実現するためには、委託を2次、3次までに制限するなどの措置や、事業所管省庁の警告・勧告などの執行権限の拡充や、受注側が発注側の横暴を告発しやすい環境整備が重要です。
イノベーション人材
学生や若者は本来、可能性に満ちた、創造性豊かなイノベーション人材であり、わが国の思い切った人材育成の施策として、産学官による奨学金などの教育費の支援や、博士人材の研究費の支援など、諸外国に負けない支援体制の構築を提案します。
現在、第7期科学技術・イノベーション基本計画が検討されているが、日本の科学技術・イノベーションの基盤構築には、研究力の高い研究大学群の形成や、人材育成・研究環境の整備、若者が挑戦できるスタートアップ支援など、世界に負けない投資が重要です。
また、産学官に開かれた人材の交流、就職、キャリアアップの仕組みなど若者が安心して飛び込める世界にしなければならない。科学技術・イノベーションによって経済の好循環をいかに生み出し、世界に負けない日本の勝ち筋を伸ばしていくために、どのような取り組みをしていくのでしょうか。
復興、防災
「関連死」防ぐ体制築け
能登半島地震から1年が経過し、私は1月5日に石川県に入り、被災者から話を伺ってきました。
深刻な液状化被害に見舞われている、かほく市では、対策工事に「最短でも5年程度かかる」との声を聴き、本格復旧に向け、国による全面的な支援が必要だと改めて感じました。
地震と豪雨で度重なる被害を受けた珠洲市では、「家が土砂で埋まり、もう住めない」との痛切な訴えを聴き、一層、被災者に寄り添った支援をしていかなくてはならないと深く感じました。
「いつまでに能登の復興を成し遂げる」という強いメッセージと、生活再建がイメージできる具体的な道筋を示し、不安を抱える皆さまに希望を届けていただきたい。
阪神・淡路大震災から30年の節目を迎えました。
この30年間にわが国を襲った大災害の教訓を踏まえ、今こそ、防災立国を築き上げなければなりません。そのためには「災害関連死」を防ぐ取り組みが極めて重要だと考えます。
能登半島地震では、災害関連死が約300人に上り、直接的な災害死を上回る状況となっています。現行の災害救助法では、避難所の供与や物資の提供といった救助の種類が列挙され、その範囲で福祉的支援も実施されているものの、まだまだ不十分です。
在宅避難などの要配慮者への福祉的支援に関する規定はありません。
災害対策基本法にも「医療」に関する文言はあるが、「福祉」という視点は明記されていません。
災害関連死を防ぐため、災害関連法制に「福祉」の視点を取り入れ、あらかじめ支援体制を整備することが必要不可欠です。
防災・減災、国土強靱化については、継続的な取り組みにより、その効果が全国各地で発揮されてきました。
一方、激甚化、頻発化する台風や豪雨などの自然災害や、切迫する南海トラフ地震などの対応に万全を期すため、さらなる推進が急務です。
残り1年となる「5か年加速化対策」を着実に推進するとともに「5か年加速化対策」後については、近年の資材価格の高騰の影響などを考慮しながら、必要十分な予算を確保し、取り組みを最大限加速すべきです。
「実施中期計画」を早期に策定するとともに、次の5か年対策では、これまでの規模を上回る20兆円規模の予算確保を求めます。
国会論戦2025②につづく
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