公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

労働力不足のなか松戸市が公共サービスの質を向上させるには?

2024.12.10

これからの日本は人口減少とともに、労働力不足は避けて通れない課題となります。
松戸市の行政サービスも例外ではありません。

今ここで手をうたなければ、サービスの低下を招くおそれがあります。
この課題解決の切り札として私としてはデジタル技術の活用がかかせないと考えています。

そこで12月議会ではこの問題を取り上げました。
議会でのやりとりは次の通りです。

12月議会
松戸市のデジタルトランスフォーメーション

芦田からの質問

松戸市のデジタルトランスフォーメーションについてお伺いします。

本年6月閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では「人口減少および労働力不足によって、公共サービスを維持できなくなることの懸念」があると示されました。

行政手続に残っている無駄や不便を解消する必要があるからこそ、デジタル技術を活用し最適化・効率化を求めるものであります。

デジタル技術は急速に進歩しています。
本市としてもR3年7月に松戸市行政デジタル化ビジョン第一版を策定しましたが、やはり変化に対応するため早々に第二版としてR6年4月に改訂しました。
第一版になく、第二版に新たに加わった特筆すべき点。
それは取組を加速させるために設けられた「8つの戦略」であると思われます。

その意図としては、デジタルの活用によって「市民に対する新たな価値の創造」と「最小の経営資源で最大の事業効果を発揮する次世代型自治体の実現を目指す」ことが明記されており、その方向性を大いに評価いたします。

では個別具体的にどこから取りかかるべきか。

それは、市民サービスの向上といった観点と、最小の経営資源で最大の効果を発揮する観点の両面から、該当する事業にすべきと考えます。

そこに該当する事業の一つとして、公共施設使用料の支払方法にオンライン決済を取り入れるのはいかがでしょうか。

本市では現在、施設使用料の支払いを窓口で行っていますが、クレジットカード等を利用したオンライン決済を取り入れることで、市民の利便性向上とともに、窓口業務の負担を減らすことが可能となります。

少し次元は違いますが、近年、オンライン決済の活用によって、限られた経営資源でサービスを向上させた事業は高速道路のETCではないかと私個人としては感じています。

料金所での現金取扱いを変更することで劇的に渋滞が緩和。

経済効果も考えると最大の効果を発揮しています。


同様に本市においてもオンライン決済等のデジタル技術を活用することで将来的にも限られた行政資源で新たな価値を創造することが期待できます。


そこで質問要旨「労働力不足のなか公共サービスの質を向上させるデジタル施策について」お伺いします。

今後の次世代型自治体経営において、デジタル施策は、市民・職員双方にとって、最も重要な取り組みと考えますが、その方向性をお示しください。

また、それらをふまえた本市の公共施設使用料のオンライン決済化の推進についての見解もお伺いします。

市長からの回答

「労働者不足のなか公共サービスの質を向上させるデジタル施策について」につきまして、初めに、私のほうから総括的にご答弁申し上げます。

デジタル施策は、市民の利便性の向上や職員の働き方改革など、社会全体に変革をもたらし、持続可能な自治体経営の実現のためにも、最も重要な取り組みのひとつであると考えております。

本市では、デジタル化を喫緊の課題ととらえ、「市民の利便性の向上」を最初のターゲットとし、令和3年7月に「松戸市行政デジタル化ビジョン第一版」を策定いたしました。

主な取り組みとしましては、「松戸市オンライン申請システム」を導入し、すでに700を超える手続きがオンラインで可能となりました。

また、「オンライン相談システム」の導入により、窓口へ来庁することなくオンラインでの相談が可能となるなど、市民サービスの向上に大きく寄与しております。

さらに、本年10月には「メタバース」の実証実験開始と、「生成AI実証環境」の構築完了、来年1月には市役所及び全支所で「書かない窓口」を開始するなど、積極的に取り組んでおります。

この様に、本市はデジタル施策に、県内外の自治体のトップランナーとして取り組んでおりますが、民間企業と比較すると多くの課題もございます。

それら課題を解決するため、令和6年4月に「松戸市行政デジタル化ビジョン第二版」を策定し、効果のある取り組みをさらに加速させる「8つの戦略」を新たに設定したものでございます。

今後、特にその戦略の中でも、「市民中心主義の徹底」「前例主義の打破」「アジャイルの導入」を念頭に、次のターゲットとして、「一般的な手続きや相談では、来なくても良い市役所」の実現など、5年・10年先を見据え、積極的な自治体DXに取り組んで参ります。

総務部長からの回答

「労働者不足のなか公共サービスの質を向上させるデジタル施策について」につきまして、ご答弁申し上げます。

議員ご質問の「松戸市公共施設インターネット予約管理システム」における使用料のオンライン決済対応につきましては、オンライン決済化により、市民は、予約から支払いまでの手続きを自宅や外出先で完結させることが可能となり、市民サービスが大きく向上いたします。

また、市の事務としましては、現金やおつりを受け渡す時間や管理する手間の減少、統計処理が自動化されるなど、効率化が図れます。

さらに、将来的には、使用料徴収に係る人員や窓口の削減、他の必須業務への人的資源の移行など、最小の経営資源で最大の効果を発揮することが可能となるものでございます。

これらをふまえ、「松戸市公共施設インターネット予約管理システム」は、年間約20万件の利用があり、市民生活に大きく関わるサービスであることから、

関係部局が各事業の枠を超えて協力し、42の施設、約300の貸出スペースで、オンライン決済化を進めていきたいと考えております。

芦田からの要望

松戸市のデジタルトランスフォーメーションについて、市長から5年10年後を見越した展望を示していただきました。

この質問を本会議で取り上げたのは、今年の6月議会、9月議会、そして今回12月議会で3回連続となりました。

回を重ねるごとに課題が鮮明になり、議会で議論することがいかに重要であるかを肌で感じることができました。

そもそも、この課題、取り組むにいたったのは、国のデジタル施策の脆弱さがコロナ禍によって露呈したことがまだ記憶に新しかったからです。

デジタル敗戦とも呼ばれています。当時、私は民間企業で、国産ワクチン開発を進める製薬会社の臨床試験の流通分野に関わっておりました。

官民それぞれ、人はみな一生懸命動いているのに国と地方のシステムが整っていませんでした。

要となる保健所のやりとりにおいてはまさかのFAXであり、情報がパンクしていたことは未だ驚きです。

しかしながら、今一度、国・地方が一体となりシステム標準化などデジタル施策を進めようとしています。


議会で議論を重ねるなかで本市においては他自治体よりも一歩先をいき、労働者不足のなかにあっても公共サービスの質を向上させるデジタル施策をすすめようとしていることがわかりました。

サービスの質の向上とは、私としては、デジタルに詳しくない人ほどデジタルの恩恵が受けられる社会を作るべき。と考えます。

テレビを見るとき、画像が映る仕組みを考える人はいません。

同じようにデジタルの仕組みを知らずとも、その恩恵は必ずあると考えます。

ぜひ強力なリーダーシップのもとこの課題を克服することを期待しております。