公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

松戸市のふるさと納税の課題は?

2024.09.06

全国でも着実に利用者が増加する、ふるさと納税。都市部にある松戸市の現状と課題はあるのでしょうか。今回の議会でそのことを取り上げてみました。

ふるさと納税の方法は今のままでいいのでしょうか?

現地決済型のふるさと納税を導入する考えはないかについてお伺いします。

ふるさと納税制度は、「生まれ育ったふるさとに貢献できる制度」、「自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度」として2008年に創設されました。2015年にワンストップ特例制度が導入されたのを契機に年々全国的に増加しています。

総務省の発表によると、令和4年度の実績は、件数約5,184万件。納税額約9,654億円と最高件数、最高額を更新しました。

その一方で、本市へのふるさと納税の寄附額は、令和4年約1億5420万に対し、寄附金控除額は、令和4年約14億8658万と、その金額のバランスが課題であると考えます。

なぜこのようなことになるのでしょうか。その要因のひとつに、ふるさと納税の利用者の多くが、ネットショップのようにして、制度を利用していることが考えられます。

具体的に申しあげると、利用者はまず、ふるさと納税を運営するサイト画面を開き、返礼品の人気ランキングや、おすすめの返礼品、またカテゴリー別で検索し、ネット上だけで決定するというシステムです。

本市の返礼品も魅力あるものではありますが、今のシステムだけで対抗したのではどうしても限界があることは示された数字の通りです。

そこで実際に松戸に来ていただいた方に、実物を確認しながら現地で決済を行なう、現地決済型のふるさと納税制度を導入してみてはいかがでしょうか。

この制度を実施する自治体は増えています。

例えば、茨城県鉾田市では、現地決済型のふるさと納税を運営する事業者と提携し、賛同するメロン農家が生産するメロンを返礼品にしています。

鉾田市以外の近郊住民は、この農園に足を運び、実際に美味しそうなメロンを手に取り、その甘い香りを嗅ぐことで、この果実を食べたい、また大切なだれかに食べさせたい、さらには、この農家を守る鉾田市を応援したいと心が動かされます。

そのときスマホを手に取って、現地決済型のふるさと納税を運営するインターネットサイトを通じて、その場で鉾田市に33,500円のふるさと納税を行なうことができます。すると決済を確認した農園から、返礼品として、その農園のみで使える商品券10,000円分が納税者となった来園者に渡されます。来園者は10,000円分のメロンをその場で受け取ることができるというシステムです。

このような現地決済型のふるさと納税の取組みを、全国でも導入する自治体が急増しています。

本市でも取り入れることができれば、すでに松戸の魅力を知っている元住民や、近郊住民によるふるさと納税を行なっていただく幅が広がるものと考えられます。

私は松戸市以外の首都圏住民が本市の梨園に来園する光景や、ラーメン屋などの飲食店に入る姿をよく目にします。

現地決済型のふるさと納税制度があれば、そこに足を運ぶ方は、農家を大事にする松戸市を応援したい。飲食店を支援する松戸市を応援したいと思っていただけるのではないでしょうか。

都市部だからと寄附受入額と寄附控除額のバランスが悪いと諦めるのではなく、都市部にあるからこそ、その地の利をいかし寄付額を増やすことができるものと考えます。

そこで質問します。

現地決済型のふるさと納税を導入することについて本市の考えをお聞かせください。

市からの回答

本市のふるさと納税の寄付額につきましては、令和4年が約1億5,420万円、令和5年が約1億6,948万円と増加しているところでございます。

しかしながら、議員ご指摘のとおり、寄付額に対する寄附控除額の差額につきましては、本市としても課題であると認識しており、魅力的な返礼品を開拓するとともに、オンラインワンストップ申請を導入して寄附者の利便性の向上を図るなど、寄附額の増額に向け努めているところでございます。

議員ご提案の現地決済型ふるさと納税につきましては、全国的に取り組みが広がってきており、近隣自治体では船橋市や市川市が取り組み始めたと聞き及んでおります。

本市としましても、今後、協力事業者や寄附者のニーズを把握するとともに、実施している自治体等から情報を収集し、研究してまいりたいと存じます。

以上、答弁といたします。

私からの要望

寄附額に対する寄附控除額の差額について、執行部も課題と認識しているとのことにひとまずは安心しました。

現地決済型ふるさと納税について、速やかに研究し結論づけていただきたいと思います。

そのうえで問題の本質はあくまでも寄附受入額と寄附控除額のバランスです。

この課題を解決するのであればどのような方法でも構いません。寄附受入額を伸ばす努力を徹底して行なうべきと考えます。

近年ふるさと納税3.0という言葉があります。

自治体内で事業者が地場産品開発を支援する新たな仕組みのようです。

例えば、長野県軽井沢に全国に多くのファンをもつエールビールを売りとする人気クラフトビールを生産する企業があります。

この企業の新しい生産工場を、関西の自治体が誘致しました。それと同時に、この自治体が打ち出したふるさと納税の返礼品は、新工場で生産された最初のロットを納税者に届けるというものです。

クラフトビール好きの納税者にとっては何とも言えない応援しがいのある事業となりました。

このように自治体内で事業者が行なう開発に対しても、応援していただけるのが、ふるさと納税のもうひとつの特徴です。

本市も北千葉道路の建設に向け、立地的にも企業の誘致など多くのポテンシャルを秘めています。

それらの計画とふるさと納税を別のものとして捉えるのではなく、総合的な視野をもって寄附額が増加する計画を練っていただくよう要望いたします。

いずれにしても本市は都市部にあるということを弱点ではなく利点であると捉え、今後も寄附受入額を伸ばしていただきたいと申し述べておきます。

松戸市の魅力をPRしましょう!

ふるさと納税の課題が見えてきました。あとは私も含め市民の皆さまと協力してSNSや口コミなどで松戸市の魅力を発信していきましょう!