公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)松戸市でも対策を

2023.12.10

松戸市で市販薬・処方薬の過剰摂取(オーバードーズ)が原因で救急搬送された人数は令和4年132件、令和5年1~10月末 96件です。
あまりの多さに驚きました。
この問題に真剣に向きあわなければなりません。
そこで令和5年12月議会で取り上げました。

国立精神・神経医療研究センターのホームページに、薬物依存症の対象者が記載されいますが、覚醒剤や大麻などの規制薬物以外での対象者についても記載されています。
具体的には次のような方です。
「処方薬や市販薬を治療以外の目的から不適切に用いて、自分では『やめなければいけない』と思っている方、あるいは、自分自身ではまだ迷いがあるが、周囲からは『やめた方がよい』といわれている方。」
覚醒剤や大麻については規制されている薬物ですので、誰もが知っている薬物依存の対象です。ところがどうでしょうか。処方薬や市販薬は、一般的に購入可能なものです。しかし、その服用方法が不適切である場合、薬物依存症になる可能性があります。

同センターは、全国の精神科医療施設における薬物依存症の治療を受けた10代患者の「主たる薬物」を調査し、その割合を示しました。
その報告によると覚醒剤、大麻、危険ドラッグ、睡眠薬・抗不安薬に加え、2016年に市販薬が薬物として登場。その割合25.0%とのことでした。年々増加し2020年には56.4%、2022年は65.2%となりました。
ここでいう市販薬とは、薬局やドラッグストアで購入することのできる咳止めや風邪薬などです。本来の用途による服用ではなく「悩み」を抱えることで「つらい気持ちをやわらげたい」との衝動からオーバードーズへとつながるおそれがあるといわれています。
このオーバードーズによって肝機能への障害が起こることもあり、最悪の場合は命に関わる懸念もあるのです。

一部の市販薬には麻薬成分が微量に含まれているものもあることから、国も濫用等のおそれのある成分が含まれている医薬品を指定し、販売個数の制限をかけるなど対策を講じています。しかし先ほどのデータが示すとおり、年々依存症患者が増加する一方です。

その背景として、実際の精神科の臨床現場では、国が指定する成分以外にも、実は別の成分でも乱用の対象となるものがまだまだ多数あるとしています。現状の販売規制だけでは市販薬乱用の予防効果は十分に得られていません。国の対応が現状に追いついていないことから、松戸市における対応も必要であると考えます。

松戸市として、小学校では保健領域の「薬物乱用の害と健康」の単元で。中学校では「医薬品の有効利用」という単元で薬物の乱用に関する学習指導を行っているようでした。

オーバードーズによる障害、最悪の場合は命にも関わる懸念があり、そうならないためにも、小中学校による学習指導だけではなく、関係する多くの機関と連携する必要があります。
例えば、この問題に取り組んでいる国立精神・神経医療研究センターでは、薬剤師こそがゲートキーパーになりうると考えその研究・調査を開始しています。
松戸市としても薬剤師会と連携することが必要なのではないでしょうか。

健康医療都市まつどのホームページには、高度な医療機関を備え、さらには病院・診療所との相互ネットワークを強みとする趣旨の文言が記載されています。
だからこそ、そのネットワークを広げることが急務であると考えます。

同ホームページ「健康づくり・健康相談」のなかで「危険ドラッグ」について記載しています。そこには、「危険ドラッグとはなにか」また、「何が危険なのか」「危険ドラッグを使うとどうなるのか」を記載、「危険ドラッグへの甘い誘いは、身近にあり、『みんなつかっているから』という知人からの勧めや好奇心、ストレスや憂鬱から逃れたいと思う心の隙間に入り込む」と結んでいます。

この文言、危険ドラッグと記載されていますが、今、問題となっている市販薬のオーバードーズにも同じことがいえます。
このホームーページの更新日が2016年2月5日。
国立精神・神経医療研究センターが依存の治療を受けた「主たる薬物」に市販薬が登場したのが2016年です。時系列からみても、規制がかかった危険ドラッグが、規制のない市販薬にウェイトが移っているとしか考えられません。

松戸市としてもこの問題に取り組むために、松戸市薬剤師会との連携や、千葉県の関係機関と連携し、相談窓口を市民に周知することを望みます。