公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

社会保障の財源について

2025.02.17

社会保障の財源について、保険料方式と税方式がどちらがいいのでしょうか?
この議論を避けて通ることはできません。

税方式でよくいわれること

メリット
①保険制度の加入・未加入にかかわらず給付をうけることができること
②社会として幅広く負担することで公平感が高まること

デメリット
①財政状況によっては給付の権利性が脅かされること
②受給者がスティグマ(恥ずかしさ)を持ちやすいこと

保険料方式でよくいわれること


メリット
①財源として安定的な確保が可能であること
②保険料を引き上げる場合に国民の理解が得られやすいこと
③給付の権利性が意識されやすいこと

デメリット
①所得税などのような累進性がないこと
②負担が現役世代に偏りすぎること

などがあげられます。

では欧米ではどのような「型」の福祉モデルがあるのかご存じでしょうか。
主に3つの類型にわけることができます。

①普遍主義モデル
スウェーデンなど北欧やイギリスがこれにあたります。
すべての国民にサービスを提供し、その財源は税に求めます。

②社会保険モデル
ドイツやフランスなどがこれにあたります。
職域ごとに被雇用者が組合を設立し、疾病・失業・老齢などのリスクに対処する仕組みです。
その財源は被雇用者側と雇用者側が折半で拠出します。

③市場重視モデル
アメリカがこれにあたります。
政府が社会保障の公的なものをつくるのではなく、民間企業の保険を国民が購入するなどしリスクに備えるいうきわめて市場志向的な仕組みです。
なお「オバマケア」で多少は政府が関与するようになってきました。

では日本はどの類型でしょうか?
一見すると②社会保険モデルに見えますがそこに税もあてられるため、実は①普遍主義モデル②社会保険モデルを掛け合わせた複合型のモデルになります。

少し概要を説明します。
例えば「国保」や「協会けんぽ」は保険料だけでは財源は足りません。
なので不足分は税で補います。
おおよそ国保は50%を税で補い、協会けんぽは16%を税で補っているといいます。

さらに「後期高齢者医療制度」も高齢者の保険料だけでは制度は成り立ちません。
だからおおよそ50%は税です。40%を「国保」「協会けんぽ」「共済組合」「組合健保」から支援して、残った10%が高齢者の保険料といった感じです。

このようなことから日本の社会保障制度は社会保険モデルと普遍主義モデルを掛け合わせた制度といえます。

これらの制度、純粋な社会保険モデルや普遍主義モデルと比べると悪く言えば「折衷主義」といえなくもありません・・・

が、

こうした方式を採用することで社会保険をベースとした国民皆保険皆年金制度を実現できたことも事実です。単純な社会保険モデルではこうはいきません。

さらに普遍主義モデルにみられる特有のデメリットであるスティグマ(恥ずかしさ)を軽減させていることは、もしかすると世界に誇れるものかもしれません。

私としては必要なサービスに必要とする人がアクセスできるサービスがある社会を望むことから、この制度について一定の理解と評価をしています。

ただし今後、日本の人口は減少していくことが予想されています。
なかでも生産年齢人口(労働者人口)は急激に減少します。
社会保障の持続可能な財源確保をなくして、私たちの年金・医療・介護は賄えません。

だからこそ今後も持続可能な社会保障制度を保つためこれからもその財源について議論する必要があります。
そのためのたゆまざる研さんを行い、世代間を乗り越え理解しあえるような社会へと動いて参ります。