公明党松戸市議会議員
あしだ 満春

オンブズマン制度を学びました

2025.02.10

みなさんオンブズマン制度って聞いたことありますでしょうか?

オンブズマンとはスウェーデン語で「代理人、顧問弁護士」を意味します。
元々は、ロシアとの北方戦争に敗れたスウェーデン国王がトルコに亡命し、その間の自国の監督をする代理人をたてたことに始まりました。

当初は代理人に判事や行政官吏を監督させていたのですが、この代理人が1809年、憲法上の機関として「議会の代理人」となり、国民の権利・自由を保護するための行政の監視と改善の役割を持つようになったそうです。

オンブズマンが行政を監視するにいたるには、国家の行政活動の規模の変化によるところが大きかったためです。

ヨーロッパの市民革命以降、国家は国民の経済活動を重視する夜警国家であり、立法権を優位とする国家が成立してきました。つまり国家に必要なのは治安の維持と、外交・防衛です。

社会権はまだ確立していない時代の行政の範囲は狭かったのです。
行政活動は単純であった時代の議会はその役割である行政への監視を十分に機能していたということです。

ところが産業化が進むと新たな社会問題が発生します。
労働を求め、都市への移住が始まります。

都市に人口が集中しつつ資本家と労働者との貧富の差が開き、都市にはスラムが形成されるようになるのです。

衛生的にも劣悪な環境となり、疫病の流行も起きます。
労働環境も劣悪になり失業者も多く発生します。

ますます貧富の差がどんどん生まれるのです。

これらを是正するため、国家は秩序を維持するだけの立法国家から、経済活動にも介入する行政国家となっていきます。

さらに基本的人権のなかに社会権も確立することで国家は積極的に福祉政策を取り入れ保護や保障を行うようになっていくのです。

そのため行政活動は広範で複雑化していきます。

このように行政の自由裁量が拡大していくなか国民・住民の苦情や不満が高まるようになります。

そこでオンブズマンへの期待が高まり、ヨーロッパでは普及したのです。

ちなみに・・・

オンブズマン制度がうまれたスウェーデンでは、行政省と行政機関に分けられています。
行政省は政府提出法案の政策決定を担当し、行政機関は日常的な行政活動を担当しているのです。

例えば、議会が行政省の大臣に対して不信任決議案を出したとしても、その権限は行政機関におよびません。
なぜなら行政機関は独立した地位を与えられているため大臣は行政機関に対して指揮監督権をもっていないからです。

なので議会は内閣や大臣を監督することはできても、大臣を通して行政機関を統制できないのです。

そこで行政機関を監視するオンブズマンが存在します。

つまりスウェーデンの場合、議会は政策を、オンブズマンは運用や手続を担当することになります。

日本においても自治体によってはオンブズマン制度を条例化し、市民サービスの充実を図っています。なお松戸市ではオンブズマン制度を採用していません。

そこでこのたび、総合オンブズマン制度を採用している多摩市さんに伺いました。

せっかくいただいた市民相談のなかには、法の建て付けから、なかなか議会ではなじまないものがあるのも事実です。

それらをオンブズマン制度をもつ多摩市さんではどのようにしているのかを学ぶ機会となりました。

ご対応いただいた多摩市さんありがとうございました。